明暗を回遊する
眼科は他の科目と違い検査が多く、受付後の患者の動きにも一連の流れがあり、それに合わせてスタッフの動きも連動する。
そのため、患者とスタッフの動線計画が重要である。また、検査については、光環境が大きく左右するため、各部屋の配置にも配慮が必要となる。効率的に眼科のレイアウトを落とし込むのが難しいテナントだった。
そこで、眼科の中枢となる受付と診察室の塊を島として中心に配置し、また、窓面(明)に沿って明室検査、壁面(暗)に沿って暗室検査を配置し、それぞれに適した光環境となる様にした。空間を構成する素材感にも、明暗のメリハリを付けることで、空間体験としても「明暗を回遊する」ようなプランとした。