高さのコントラスト
閑静な町並みにある1階テナントでの整形外科開業。路面に対するガラスファサードを有しながらも、建物の規制でその作りは抑制されている。ガラスを介して見える内部空間を医院の顔として捉える。プライバシーの問題からガラスファサードの目線部分はマスキングされる可能性を考慮し、空間の上部に重心をおきデザインを展開。高さ2.6mあまりの天井に対し大きな庇のようなボリュームを作る。受付・待合・廊下・リハビリ室へと広げ、分断されやすいクリニックの空間を繋ぎ止める。各空間での過ごし方を考慮し、それぞれでの庇のかかり方を調整している。
受付
受付は低く抑えた庇形状とし、親密な対面関係を意識した空間づくりを心がけた。
待合
ガラスサッシュからの光。建物植栽と街路樹の緑。爽やかな気持ちで待つための空間。正面は患者を優しく迎える木壁と上方からの光。
外観
空間上部に重心をおく。右手通路、奥に伸びる庇形状と壁面連続目地により奥へに向かう意識を誘導。
通路
トップライトを模した光と庇形状の組み合わせ。低く抑えた庇形状と上方からの光のコントラスト。気持ちを落ち着かせる空間。
リハビリ室
待合から伸びてきた庇形状。正面視線を受け止める木壁。鏡による空間の回り込み。開放感のある運動スペース。